学校のSDGs活動をNSPがサポート!
クラス、生徒会で取り組んでいる学校のSDGs活動をNAGANO SDGs PROJECTがお手伝いしています
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ミールケアさんと「新メニュー考案プロジェクト」開始!
須坂市立東中学校では、生徒たちが「人、学校、地域、世界のために取り組みたいこと」を考え、同じ思いを持つ生徒同士でチームを結成。クラスや学年の枠を超えて、「SDGs」をテーマにしたさまざまなプロジェクトに取り組んでいます。
今回NAGANO SDGs PROJECT(NSP)が追うのは、「食」に関する取り組みを行うグループの皆さん。保育園や幼稚園の委託給食をはじめとした食事サービス提供や、食育の実施、隣接するビュッフェレストラン「みーるマ~マ」の運営など、食の素晴らしさを未来に伝えるべく取り組みを続ける「株式会社 ミールケア」さんとともに、新メニューの開発を行います。
まずは伝統野菜チーム6名、野菜チーム3名に分かれ、ミールケアさんに向けてプレゼンテーションをしました。
伝統野菜チームは、須坂市に古くから伝わる「村山早生ごぼう」「八町きゅうり」「沼目白うり」などの伝統野菜や、ズッキーニ、ミニトマト、モロヘイヤなどの夏野菜を使った新メニューの開発を提案。「苦手意識を持たれがちな野菜もおいしく食べられて、伝統野菜や郷土食を広められる、大人も子どももお年寄りも皆が笑顔で食べられるメニュー」を開発したいと思いを語りました。
「村山早生ごぼうを唐揚げにしたい!唐揚げはどの世代にも人気だと思う」「ポテトチップスみたいに野菜をチップスにすれば、大人から子どもまで食べやすいのでは」「学校の給食でもおなじみの郷土料理『須坂みそすき丼※』をメニューに入れてほしい」など、さまざまなアイデアが飛び出しました。※みそ味の割下に村山早生ごぼうを入れたすき焼き丼
野菜チームは、ミニトマト、きゅうり、ズッキーニなど栄養価の高い野菜を使い、おいしくておしゃれなメニューの開発を提案。「カッペリーニ」や「焼きマリネ」、「きゅうりとシソの天ぷら」など、さっぱりとしていて食べやすいメニューが揃いました。「ミニトマトをデザートのように食べてみたい」というおもしろいアイデアも。
プレゼンを終えると、ミールケアの社員の方々から出た質問に、生徒が答えます。
→「村山早生ごぼうは育つのが早く皮が薄いです。八町きゅうりは皮が薄くて太く、白い粉がまわりについています」
→「八町きゅうりは給食にもよく出ますし、多くの家庭でよく食べられていると思います」
→「今年の生徒会のテーマが『つなぐ』なんです。自分たちにとって身近な存在の伝統野菜のことをもっと知って、もっと広めたいと思いました」
大人たちもヒアリングを続けながら、「子どもたちの思いをどのようにメニューに落とし込んでいくか」真剣に考えます。
プレゼン終了後は「ミールケアのSDGs」について、施設のさまざまな場所を回りながら学びました。例えば、「みーるマ~マ」はビュッフェレストラン。たくさんのフードロスが出てしまいそうなイメージがありますが、しっかりと対策が採られています。
❶みーるマ~マで規格外野菜を使う → ❷みーるマ~マの食べ残しをみーる農園(自社農園)で肥料として再利用 → ❸みーる農園で育てた野菜でみーるマ~マの料理を提供 → ❹「aiごみばこ」を活用し、食べ残しを分析してメニューに反映
レストランで出た食べ残しや野菜くずは、レストランの前に設置された「宝箱」と呼ばれるボックスに集められ、「未来箱」と呼ばれるコンポストでたい肥にされます。土や米ぬかを使用した無添加のたい肥を使うことで、人の身体にも、大地にもやさしい農業が実現できるのです。
みーる農園に移動すると、あたりにはきれいなマリーゴールドが咲いていました。実はこれも農薬を使わないための工夫。畑のまわりにマリーゴールド、きゅうりの横には長ねぎなど「コンパニオンプランツ」と呼ばれる相性のいい植物を植えることで、お互いがお互いを虫や病気から守りあって成長してくれるのだそう。一定の収穫量を確保するためにはどうしても農薬が必要ですが、「この土地で消費される量だけ作ればいい」みーる農園の野菜は、地域の中で消費されることの多かった伝統野菜と通じるところがあるのかもしれません。
ミールケアさんではたくさんの「人にも、環境にもやさしい食事」への工夫をしていることが分かりました。「食」を大切にする生徒の皆さんの思い。このコラボレーションによってどんな形に育っていくのか、とても楽しみです!