NAGANO SDGs PROJECT主催
実施報告
団体名: セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
掲載日:2024年12月21日
5月20日(金) 飯綱町立飯綱中学校にて出前授業が開催されました。
・授業:考えよう!SDGsとあなたのつながり
・講師:セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン 川口真実氏
・受講生:飯綱町立飯綱中学校3年生
【セーブ・ザ・チルドレンとは?】
「すべての子どもたちが持つ『子どもの権利』が、世界中で実現されることをめざして100年以上活動している」国際団体です。日本を含む約120カ国で、子ども支援活動を展開。今回の講師である川口さんは、アドボカシ―オフィサーとして子どもの権利やSDGsに関する政策提言や普及・啓発活動を担当されています。
【SDGsとの関わりについて考えよう!】
今回は、ZOOMを利用したオンライン授業。まず始めに、川口さんからSDGsに関するウォーミングアップクエスチョンが出題されました。
①「SDGsの目標を達成するために、自分はどのくらい関わりがあると思いますか?」
②「今、SDGsの目標を達成するためのアクションを起こしていますか?」
川口さんは「授業前のこの質問への答えと、授業後の気持ち、どのように変わるか、ぜひ自分の気持ちの変化に着目してみてください。」とおっしゃっていました。
【SDGsって何だろう?】
授業の前半は、SDGsについて理解を深めます。川口さんは、「SDGsがなぜ生まれたのか」という世界的な背景と、2030年までに達成を目指す17の目標を、グループに分けてわかりやすく説明してくれました。
SDGsの特徴は、環境問題と社会や経済に関する問題を一つにまとめたこと、途上国だけでなく、先進国もすべての国が取り組む目標であること。川口さんは「国や行政、NGOや企業、個人のみなさんもすべての人が参加することが求められます!」と生徒のみなさんに呼びかけました。そして、セーブ・ザ・チルドレンの栄養・保健分野の取り組み例をあげながら、「SDGsは目標達成に向けて、すべての人を“誰一人取り残さないこと”を大切にしています」と教えてくれました。
【持続可能な社会のためにできること】
川口さんからSDGsに関する説明を聞き、いよいよ生徒さんたちがグループワークに入ります。「自分の身の回りで何が起きているだろう?」とまわりを見渡すヨコの視点、「5年後、10年後…未来はどうなっているだろう?」と今と未来について考えるタテの視点を持ちながら、「今起きている課題を解決するためにできること」を考えていきます。
〈ステップ①〉インターネットの検索サイトに出てくるニュースの中で、SDGsの目標とつながりそうなものを、グループのメンバーで見つけよう。
〈ステップ②〉見つけたニュースと結びつく目標がほかにもないか、グループのメンバーで考えよう。
〈ステップ③〉それらのSDGsの目標を達成するために、自分たちにできると思うことを、理由と一緒に考えよう。
どのグループもタブレットを使いながらメンバーと話し合い、時間いっぱい考えていました。最後に、クラス代表のグループにそれぞれ発表してもらいました。
・1組のグループが見つけたのは、環境問題についての映画に関するニュース。目標13の「気候変動とその影響に立ち向かう対策」に関連していると発表してくれました。自分たちにできることとして、「新しいエネルギーや水の使用量、また大気汚染に関しての知識を深めること」を挙げました。
・2組のグループが見つけたのは、電気自動車についてのニュース。「持続可能」がキーワードである目標7.12につながるニュースで、目標13とも関連していると発表してくれました。自分たちにできることとして、「エネルギーを使いすぎないことやリサイクルをしたり、計画的に買い物をしたりすること」を挙げました。
・3組のグループが見つけたのは、子どもの食料と健康に関するニュース。目標1の「貧困をなくそう」につながるニュースで、目標3の「すべての人に健康と福祉を推進すること」とも関連していると発表してくれました。自分たちにできることとして、「不用品の回収や寄付、募金を積極的に行うこと」を挙げました。
川口さんは、「ニュースと目標をつなげてできることを考え、個人からクラス、学校へと活動の輪を広げアクションを起こすことが大切。活動の輪を広げるために、いろんな人とつながりを持ってください。そして自分が『やってみよう』と思ったことは、小さなことでもいいので、まず一歩踏み出しください!」と生徒のみなさんに伝え、授業が終了しました。
これまでどこか「他人事」であったSDGsについて、具体的な内容を理解し身近なニュースとのつながりを考えることで、自分の生活と深い関わりがあると知ることができた授業でした。また、一人一人が課題解決のために自分ができることとして、自分の強みを生かしたアイデアを考える姿勢は、SDGsに限らずこれから多くの場面で役立つことではないでしょうか。