9/18開催 出前授業
実施報告
団体名: 諏訪SDGs教育ゲーム開発チーム
掲載日:2020年09月18日
ワークショップのテーマは「SDGsの見方ですごろくを作って遊び、活動を17の目でみつめよう」です。富士見中学校と永明中学校の教職員で立ち上げた、「諏訪SDGs教育ゲーム開発チーム」の両角太先生、野瀬菜摘先生を講師に迎え、上田市立菅平中学校の全校生徒23人が出前授業に参加しました。
生徒3名と先生1名の4人編成でチームを組みます。各チームに用意されているのは、空白のマスが書かれたすごろく用紙1枚と、17の目標の解説資料です。
まずはチーム毎にテーマを決め、そのテーマに関連させた出来事をすごろくのマスに書き込みます。マスには17の目標のマークが書かれているので、手元に配られた資料でその目標の意味を調べながら、マスの中身を考えていきます。「アイスクリーム」「うどん」「好きな教科」など、どのチームも個性的なテーマで、マスの内容を書き進めていました。
17の目標のマークが書かれたマスが埋まってきたところで、中間発表タイムです。「アイスクリーム」がテーマのチームの「目標6 安全な水とトイレを世界中に」のマスは「きれいな水で作ったアイスを配る。出費がかさんだ。1マス戻る」。また、「生徒会活動」がテーマのチームの「目標7 エネルギーをクリーンに そしてみんなに」のマスには「生徒会で使う電気を太陽光発電にする。2マス進む」など、様々なマスが出来上がりました。
ところが、まだ埋まっていないマスがあります。黄色い枠で囲まれた1つのマスです。そこには「攻める」内容を書くことになりました。
「攻める」内容とは何でしょうか。
起こったことに対して対策するのでは受け身になってしまいます。「攻める」とは、例えば自分たちが大人になった時、子ども達が困らないように先に行動しておくことだそうです。新型コロナウイルスを例にすると、流行しているから感染対策をしてイベントを開催するのは「受け身」の対策です。もしかしたら新たなウイルスが出現するかもしれないので、世界中の人が分け隔て無くワクチンが打てるように研究者を増やしておくとか、沢山のウイルスが眠っている北極圏の氷・永久凍土が地球温暖化で溶けるのを食い止めるため、一本でも多く木を植える…といった「攻める」対策です。
「攻める」内容は意外と難しく、先生も生徒も頭を悩ませました。出来上がったマスには、「ハイテクマスクを安く作って備えておく」「国際協力をして、地球全体でコロナ対策を万全にしてすずらん祭を開催する」や「世界中で健康への意識を高め、ウイルスの大流行を防ぐ」などが挙がりました。
マスが出来上がると、自分たちで実際に遊んだり隣のチームと交換したりして、すごろくを楽しみました。
両角先生は最後に、「この世界の目標とみなさんの目標はつながっているでしょうか。起こったことに対して対策するだけでは振り回されてしまいます。指標を決めて、具体的に行動することが大事です」とまとめました。生徒たちは一人ひとり、10年後の未来のために1マス進める「攻める」具体的行動を名刺サイズのカードに書き込み、授業を終えました。
【アンケートより抜粋】
・すごろくを使って楽しく遊べて良かった。テーマを決めてそれについて考えるのがとても面白い。実現してほしいものがいくつもあった。
・17の目標をもとにすごろくで学んで、地球を守るためや、格差をなくすためにSDGsの活動は大事なんだな、と思った。
・コロナウィルスが世界になるべく広がらないようにGOALS世界を変えるための17の目標を考えていきたい。
・SDGsと聞いただけだと難しそうだと思ったけれど、すごろくとして考えるとすごくわかりやすいと思った。
・SDGsに関して考える良い機会でした。考えるのに難しいテーマもあり、講師の方のヒントが役立ちました。