NAGANO SDGs PROJECT主催
実施報告
団体名: まごねこ事務所
掲載日:2024年12月21日
テーマ:「SDGsを学校での活動につなげる」
講師:NAGANO SDGs PROJECT事務局+まごねこ事務所 望月ゆかり氏
受講者:上高井小・中学校教育課程研究協議会
場所:須坂東中学校
【SDGsを授業に取り入れるヒント】
本日の受講者は、上高井郡の小・中学校で総合的な学習の時間について研修されている先生方17名。知名度はだいぶ高まってきたSDGsという言葉ですが、まだまだ多くの人が「自分事」として捉えにくい現状があるのではないでしょうか。そこで、NAGANO SDGs PROJECT(以下NSP)が現在どのような活動をしているかご紹介しながら、NSPがたびたびコラボレーションさせていただく「まごねこ事務所」の望月先生から、これまでの事例とともにSDGsを学校の授業とつなげるヒントをお伝えいただきました。
【学校でのこれまでの取り組み】
今年の3月まで、県内の農業高校で教員として勤務していらした望月先生。花と緑のある暮らしをテーマに、「地域との連携を人生100年時代の学びに関連づける」ことを模索してこられたそうです。その中で特に「芋づる式の学び」に「探究のサイクル」が詰まっている、と経験談をご紹介いただきました。
【実践!カードゲーム「Get the Point」】
後半はSDGsの出前授業でよく使われるカードゲーム「Get the Point」を、実際に先生たちに体験してもらいました。4~5人で机を向き合わせてグループを作り、机の上にボードやカードを広げます。望月先生は使用するカードの種類やゲームのルールを説明していきますが、その意味合いまでお伝えすると、その都度「ほおお!」「なるほど!」などと感嘆の声が上がりました。これはふだんの授業では見られない光景でした。
1ゲーム目の個人戦から2ゲーム目のチーム戦へゲームを進めていくうちにみなさん打ち解け、作戦をしっかり立てつつ「来るよ来るよ、ほら来たー!異常気象(クライシス)!」「すみません!家を買わせていただきます!」「大丈夫、みんなで漬物食べて質素に生きていきましょうよ!」などなど、一喜一憂しながら真剣に楽しんでいました。※ゲームの具体的ルールなどは、以前の出前授業レポートを参照ください
【「持続可能」の意味を体感。さらなる学びとは】
2ゲーム目、10周終わったところで獲得した合計ポイントをグループごとに発表しました。確かにポイントの高い低いはありましたが、「持続可能」とはどういうことか、どうすれば「持続可能」になるのか、グループで話し合いながら協力しながら目標に向かって進んでいく大切さを、皆さん体感していただいたようでした。
ゲームでの体験そのものに十分学びはありますが、望月先生は、たとえばゲットしたものがその後何に生まれ変わるかを考えたり、代わりになるものを探してみるなど、さらに「芋づる式」に探究心を高めていくことも可能だと教えてくれました。
このカードゲームを使って、工夫次第でいかようにも学びを深め、広げることができそうです。先生たちはどんなものを自分の学校に、クラスに、持ち帰っていただいたでしょうか。上高井郡の各学校でのSDGs活動の今後に注目です。