9/18開催 出前授業
実施報告
団体名: 特定非営利活動法人長野県NPOセンター
掲載日:2019年09月18日
NAGANO SDGs PROJECTの主催では3回目となる「SDGs de 地方創生ゲーム ワークショップ」。
今回は篠ノ井高等学校2年生特進クラスの生徒35人がゲームを体験しました。
舞台は人口減少に悩まされ活力を失いつつある仮想都市・N市。まちの状態は「人口」「経済」「環境」「暮らし」という4つの指標で表されます。具体的な対策をしないでいると、人口は徐々に減少をはじめます。将来豊かに過ごせるまちとなるのか、それとも消滅に向かうまちになるのか。N市の未来は篠ノ井高等学校の生徒達にゆだねられました。生徒達は「行政職員」「一次産業従事者」「経営者」「一般市民」など、16の職業チームに分かれ、それぞれのチームに与えられた資源とお金をもとに、各チームのゴール(志)とN市の4つの指標のゴールを目指します。
まずは各チームが自分達のゴールを達成するために、実行できそうなカードを選んで動き出しました。少しずつ、プロジェクトを実行し対価をもらうチームが出てきましたが、手元にあるプロジェクトはチームのゴール達成に関係なかったり、プロジェクトを実施するお金が足りなかったりと、思うようにいきません。
そこで、ファシリテーターの小林達矢さんをはじめとするスタッフからヒントが与えられました。ポイントは、行政職員チームがお金を出してプロジェクトを回すこと。どこかのチームが持っている、指標を上げるプロジェクトカードを見つけだすことが鍵です。
ヒントを聞いて早速動き出す生徒達。行政職員チームに他のチームが押し寄せ、交渉したり手を組んだり、カードを交換したり譲ったり、会場のムードは一気に加速。N市の指標もグングン上がりました。
しかし、ここから挽回というところで惜しくもタイムアップ。最終的にゴールを達成できたチームは16チーム中6チームに留まりました。
ゲームを終えて、生徒からは「チームの利益だけではなく、まち全体の指標を上げることを考えて、早いうちから行動できていればよかった。最後は、みんなで話し合って、どのプロジェクトを優先するべきなのか考えられたのでよかった」という感想が上がりました。
このゲームで大事なのは、SDGsの目標である「誰一人取り残さない」を、実践的に学ぶこと。ゲームを通して生徒達は、自分のことだけではなく、周りを見て困っている人がいないか意識することの大切さを体験することができたようです。実際の社会でも、隣の席の人が何をやっているのかわからないことがありますが、自分とは関係ないと思わずに目を向けることが、豊かなまちの未来につながるのだそうです。
悔しさが残るゲーム結果となりましたが、生徒達にとっては大きな気づきを得る体験となりました。