12/10開催 出前授業

実施報告

JICA(国際協力機構)による出前授業

団体名: 独立行政法人 国際協力機構

開催概要

12月10日(火)長野県上田染谷丘高校で出前授業を開催しました。

掲載日:2019年12月10日

世界で活動されているJICA(国際協力機構)の竹内岳さんを講師に迎え、上田染谷丘高校2年生2クラス(計80名)の生徒が、SDGsについて学びました。


この授業は、生徒会長が当プロジェクトを見つけ、行動を起こしたことがきっかけです。彼は生徒会長選挙で、当プロジェクトの「みんなのSDGs宣言」を実行することを公約に掲げたそうです。現在上田染谷丘高校では、生徒会長がいる2学年を中心にSDGsに取り組んでいますが、この出前授業を皮切りに、学校全体で継続的にSDGs達成に向けた取り組みを考えているそうです。



「SDGsとは、持続可能な開発目標です。簡単にいうと、これから先も地球に住み続けられるようにするため、そしてみんなにとって幸せな未来をつくるための目標」と講師の竹内さん。「日本を含め世界では、これまで経済を中心に発展してきましたが、一方で環境や人権を始めとする様々な問題が生まれてしまいました。このままでは世界は破綻してしまうかもしれません。問題を解決し、社会を持続させるには『経済発展』『社会的包摂(社会的に弱い立場の人々を社会に取り込むこと)』『環境保護』の3つのバランスをとることが大切です」


 


竹内さんが数年前に派遣されたキルギス共和国は、中央アジアで「最貧国」と言われている国。そこでJICAが行っている支援は、魚釣りに例えると、お腹を空かせて困っている人に「魚を釣ってあげるのではなく、釣り方を教える」こと、いわゆる「自立支援」だそう。


そんなキルギスでも、日本より達成度の高いSDGsの目標があります。例えば「パートナーシップ」。キルギスの若者は、電車などで必ずお年寄りや子どもに席を譲るのだそうです。竹内さんは日本に帰って来て電車に乗った際、席を譲る若者が少なくてショックを受けたといいます。全部で17個ある目標のうち、日本が達成しているのは「質の高い教育をみんなに」の1つだけ。日本もキルギスに学ぶことがたくさんあるようです。



授業後、生徒たちからは「日本はSDGsの目標を達成できていると思っていたが、できていないことを知って驚いた」「SDGsは難しいイメージがあったが、この授業を聞いて自分にもできることがあるとわかった」「自分も積極的に参加して、周りにも呼びかけたい」という感想が寄せられました。


 


日本や世界の現状を知り、自分が参加することに目を向け始めた生徒たち。行動力あふれる上田染谷丘高等学校のみなさんの、今後の活動に期待が高まります!