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2月4日(日)【開催レポート】みんなのSDGs文化祭

2024年03月15日

今年で5年目を迎えた「NAGANO SDGs PROJECT」。立ち上げ当初は「SDGsの認知拡大」を目指していたプロジェクトも、年を重ねるごとに成熟し、ネクストステージである「SDGs達成に向けたアクション」へとステップアップを始めました。

今回、2030年に向けて取り組みをさらに加速させるべく、イオンモール松本にてモール全体を使い、「身近なSDGsに気づく」、「自分の感性でSDGsを感じる」、「地域の皆さんにアクションを促す」イベント【みんなのSDGs文化祭】を開催しました。

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今回のイベントコンセプトは【SDGsを知って、感じて、考えて、話して、みんなで最初の一歩を踏み出そう!】。これに合わせて、イベント内では3つの企画を開催しました。

 

企画❶「ジェンダー・ステレオタイプ」に気づこう(公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン)

プラン・インターナショナル・ジャパン アドボカシーグループ 澤柳孝浩さんのファシリテーションのもと、松本深志高校の有志の生徒さん、信州大学地域参画プロジェクトCHANGEの皆さん、会場にお越しの参加者の皆さんで、日本のジェンダー課題について考えました。この会のルールは「話をよく聴き、否定しない」こと。

まずは私たちが無意識に抱えている「ジェンダー・ステレオタイプ」を探るためのグループ分けゲームを行いました。「女性・女子はメイクをした方がかわいい」「男性は女性より稼ぎが多い方がいい」「女性は男性より、家事や育児に向いている」といった質問に対し、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「どちらかといえばそう思わない」「そう思わない」の4つのグループに分かれます。「お化粧をした自分の顔の方が好きだから、女の子はメイクをした方がどちらかといえば可愛いと思う!」「妻の方が稼ぎがいいので、男性の方が稼ぐべきとは考えていない」「家事育児の向き不向きは、性別よりも性格の方が大きくかかわるのでは?」など、男女さまざまな立場から、幅広い意見が出ました。

次に参加者の皆さんで「女の子・女性」「男の子・男性」に対してどんなイメージを持っているのか、付箋に書き出してみます。今回、事前にイオンモール松本館内に「男らしさ・女らしさ」について問いかけるホワイトボードを設置して、一般の方からの意見も集めました。ホワイトボードには「女の子はかわいい」「男の子は力が強い」「女の子は感情で動く」「男の子はプライドが高い」などさまざまな意見が貼り出されました。飛び入りでご参加くださった女性の方は「うちの旦那なんだけれど…『決めたことはゆずらない』(笑)」と回答。世代によるジェンダー観も少しずつ変わってきていると感じる、と感想をくださいました。

「ジェンダーに対して、家庭や個人でそれぞれの考えを持つのは自然なことですが、それが『社会的な考え』になると不平等が生まれてしまいます」と澤柳さん。例えば「家のこともあるから、仕事はセーブしています」という女性の価値観が「女性が家事や育児をするものだ」というステレオタイプによって成り立っている場合、「日々の無償労働が多すぎて、お給料をもらえる仕事への参加が難しい」ということに、女性自身も気づけない状況に置かれてしまいます。

こういった現状を長野から変えていくべく、CHANGEの皆さんから長野県と松本市に向け提言を行いました。テーマは「防災・子育て・就労」について。防災会議の女性委員比率UPをはじめ、生理用品・鎮痛剤等の備蓄や、更衣室・授乳室の設置等、災害時の女性特有のニーズへの支援体制を整えてほしいということ。そして、女性が結婚や出産でキャリアを諦めることが無いよう、男性の育児参加を加速させる就労体制・子育て支援についての提案を行いました。

 

企画❷もう中学生と一緒にダンボールでネタをつくろう!

こちらの企画には、人気お笑い芸人・「もう中学生」さんが登場!もう中学生さんのネタといえば、段ボールをアップサイクルした「段ボール芸」が有名ですよね。小学生のお子さんたちと一緒に廃棄予定の段ボールに絵を描いて、人気のネタである「肉骨ゲーム」ができるパネル制作のワークショップを行いました。制作の合間には、もう中学生さんへの質問コーナーも!もう中学生さんが繰り出すギャグの数々に、会場は温かい笑いに包まれていました。

 

企画❸NAGANO SDGs PROJECT出前講座「SDGsすごろくづくり」

堀金中学校 両角先生のファシリテーションのもと、4~6人ほどのグループで「SDGs×段ボール」がテーマのすごろくづくりを行いました。こちらの企画にも、引き続きもう中学生さんが参加してくれました。

この企画では、すごろく用紙の中の空欄になっているマス目に「段ボールで世界の課題を解決するためのアイデア」を書き込み、オリジナルすごろくを作りました。

・段ボールで貧困問題を解決するためにはどうしたらいいだろう?

⇒段ボールで簡易的な家を作ることで、住む場所の問題を解決!1マス進む

・段ボールで水不足を解消するためにはどうすればいいだろう?

⇒段ボールでろ過装置を作っちゃおう!3マス進む

…と、こんな感じで、さまざまなアイデアが飛び出しました!

 

もう中学生さんも各グループを回りながら、面白いものを会場の皆さんに紹介。グループ同士すごろくを交換し合って遊びながら、さまざまなアイデアを共有し合いました。

子どもたちからは「みんなの発想が伝わってきて面白かった」と感想が。もう中学生さんも「自分でペンを持って色々書いてみると、『こんなこともできるなぁ、あんなこともできるなぁ』と思い浮かぶので、カレンダーに書いたり、おでこに書いたりして、より楽しく明るい未来を目指したいと思いました!」と締めくくりました。

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ほかにも、イオンモール内にチェックポイントを設置してスタンプラリーを開催。参加者は抽選でSDGsに関連した豪華プレゼントをゲットしていました。加えてイベント会場にはNAGANO SDGs PROJECTの展示物も掲示。School of SDGs(学校タイアップ企画)でコラボレーションした須坂市立東中学校・信大付属長野中の探求成果の展示や、小諸東中学校のSDGsポスターの展示、OKA学園「リコレクション長野」のリメイク洋服の展示など、これまで関わってくださったたくさんの学校・企業・団体の皆さんの作品でにぎわいました。

 

【みんなのSDGs文化祭】は、ご参加・応援くださった皆さんのおかげで大盛況のうちに幕を閉じました。NAGANO SDGs PROJECTは来たる2030年に向け、さらに取り組みを加速してまいります!皆さん、引き続き応援いただきますよう、よろしくお願いいたします!!

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