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【上田染谷丘高校×NSPレポート①】 「Get the Point」で子どもたちと楽しくSDGsを学びたい! 上田染谷丘高校の探究学習をサポートしました。(前編)

2024年11月01日

上田染谷丘高校では「総合的な探究の時間」を使い、生徒一人一人が興味・関心のある物事にSDGsを絡めて調査・研究をしたり、地域の中でプロジェクトを企画・実行する探究学習に取り組んでいます。今回NSP事務局では、「地域の子どもたちとのかかわり」をテーマに結成された2年生3名のチーム・「子どものためのTANQ」をサポート。児童館で放課後を過ごす小学生たちと一緒に、楽しくSDGsを学べるボードゲーム「Get the Point」で遊ぶため、長野県生涯学習推進センターの望月先生を講師に迎えて遊び方のレクチャーを受けました。

 

 

Get the Pointは4人1組で行うゲーム。一人ずつ順番に「資源カード」を組み合わせ、食べ物や洋服、車、電子機器などの「アイテムカード」を1枚入手。アイテムに付与されるポイントの合計点を競います。

資源カードには「回復する資源」である木材や植物、動物と、「回復しない資源」である鉄やレアメタル、化石燃料があります。好きなアイテムを好きなだけ作ることができますが、資源カードを使い切った時点でゲームは終了です。

まずは「グループ4人の中で一番ポイントをゲットする」ことを目標に1回目のゲームがスタート!

「いきなり回復しない資源を使うのは怖いから、回復する資源で作れる『サラダ』で…」

「私は『家電』!ポイント狙うなら、回復しない資源は取られる前に使っちゃわないと♪」

各々の戦略でアイテムカードを増やし、ポイント数を競いました。

 

2回目のゲームではルールを変更。先ほどまでは対戦形式でしたが、ここからはチームプレイで10ターン終了時に1戦目の総合得点超えを目指します。望月先生からは「より資源を残せるように、さらに豊かに生活できるようにゲームを進めていきましょう。11ターン目もゲームが継続できればクリアです」と課題が出されます。

計画的に資源を使いながら、できるだけ高得点のアイテムを作り出せるよう作戦を立てて、いざゲーム開始!最初は順調に進んでいたものの…途中で「クライシス」というアクションが発生し、「動物」の資源カードがフィールドから半分も奪われてしまいました!生徒の皆さん、頭を抱えます。

 

「動物」のカードをなるべく使わないよう計画を変更し、ゲームを進めていくと、次は「サスティナブル」というアクションが。なんと、リサイクルによってレアメタルと鉄が回復!「悪い事が起これば、良い事も起こるんです」と望月先生。

 

クライシスに怯え、サスティナブルに喜びながらゲームを進める中、9ターン目で恐れていた出来事が起こってしまいました。

「次の10ターン目…みんなの手番が終わる前に、資源が枯渇しちゃうんじゃない…?」

度重なるクライシスに振り回された結果、もう打つ手がない状態になってしまいました。諦めずにあの手この手を探しますが、どうにもできずがっくり…。

 

今回の「資源の枯渇」はゲームの上での出来事でしたが、現在の世界の状況を考えるとあり得ない話ではありません。資源を使いきるごとに感じる不安な気持ちや、暗くなっていく場の空気を実感する回となりました。

 

生徒から「1回目のゲームでは『へえ、皆の資源使ってそんなにポイント高いアイテム作るんだ~』と思ってしまったけれど(笑)、皆で目指す目標があった2回目は、素直に『いいよ!』と言えた」と感想が出ると、「世界中でそれができるといいよね」と望月先生。

「確かに1回目のゲームは、『資源を使えるのは早い者勝ち』な世界でした。ゲームの進め方によってはポイントにも大きく差ができてしまうため、その理不尽さに幼い子が泣き出してしまうこともあったんですよ」とこれまでの経験を話してくれました。

 

どんな工夫をすれば、資源を使い切らず、「皆」で豊かになれるのか?どうしたらその方法を小学生にうまく伝えることができるのか?イベント当日までにクリアしたい課題が明確になりました。

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